技能実習に「化粧品製造」職種が追加!対象作業と注意点を解説
はじめに:技能実習とは
企業等が実習実施者となり、外国人の技能実習生と雇用関係を結んで自社の技術を伝える制度です。技能実習生は、出身国では修得が困難な技能の習得を目指し、国に認められた「技能実習計画」に基づいて実習を行います。
技能実習生の受け入れは国が定めた職種・作業に限られますが、2026年4月に「化粧品製造職種(仕上工程管理作業)」が新しく追加されました。
技能実習「化粧品製造職種」とは
今回の職種追加では、化粧品製造のすべての工程が技能実習の対象になるわけではありません。
対象となる作業・製品
- 対象作業
化粧品等製造工程のうち、「仕上工程管理」にかかる一連の作業(ライン作業工程全般)で、仕上げ包装、化粧品衛生、検査、工程管理などが含まれます。
⚠️原料から中身を製造する工程(中身製造)は含まれません 。 - 対象製品
香水・オーデコロン、頭皮用化粧品(シャンプー等)、皮膚用化粧品(化粧水等)、仕上用化粧品(口紅等)、特殊用途化粧品(日焼け止め等)、および医薬部外品(薬用化粧品など)と幅広く該当します。
⚠️化粧品・医薬部外品に該当しない雑貨品などは対象外。
実習の期間
最大で「技能実習1号としての1年間」+「技能実習2号としての2年間」の合計3年間の実習が可能です。
⚠️1号から2号に移行するためには、日本化粧品工業会が実施する技能評価試験に合格する必要があります。
⚠️一般に技能実習は最大5年間ですが、現在の技能実習制度は2030年末で廃止される予定であるため3号(4・5年目)への移行はできません。
実習内容と習得目標
実習期間(等級)に応じて、習得すべき必須業務と目標が定められています。
技能実習1号(1年目)
- 業務:材料供給、充填、封緘、包装、梱包、積載といった「仕上げ作業」全般と、機器の洗浄や作業者の衛生管理などの「化粧品衛生」が必須業務です。
- 目標:仕上げ作業を、作業標準書どおりの手順とスピードで対応できるようになること。
技能実習2号(2〜3年目)
- 業務:1号の業務に加えて、「検査作業(材料、中身、レーベル、包装、梱包の検査)」が追加されます。
- 目標:品質の基準書に基づいた検査を通じ、不良品を見極める「目利き」ができ、製品の合否判定ができるようになること。
受け入れ企業に求められる要件
技能実習生を受け入れる企業・工場には、以下の要件を満たすことが求められます。
- 製造業の許可
「化粧品」または「医薬部外品」の製造業の許可を受けていることが大前提となります。 - 化粧品GMP(ISO22716)の適用
化粧品GMPのガイドラインに定める指針を適用している必要があります。ガイドラインの内容を理解し、実習生に対して適切に教育・運営できる環境が求められます。
技能実習生を受け入れるためのステップ
技能実習生を受け入れるには以下の準備と手続きが必要です。
- 監理団体の決定
- 技能実習計画の認定申請
- 在留資格認定証明書の交付申請
注意点
- 対象工程の限定
前述の通り、技能実習の対象となる職種は「仕上工程」のみであり、化粧品製造全般ではない点にご注意ください。 - 採用スケジュールのリミット
現在の技能実習制度下での日本への入国期限は2027年6月30日までとなります。
入国準備を逆算すると、実質的に2026年の秋頃までには面接が完了している必要があります。
💡2027年4月より新制度「育成就労」がスタートしますが、今回の職種追加がそのまま引き継がれるかは不透明です。 - 早めの動き出しを推奨
制度終了に向け、すべての職種で受け入れの「駆け込み需要」が発生し、監理団体の対応枠が埋まってしまうことが予想されます。化粧品製造での受け入れを検討されている事業者様は、早急に監理団体や専門家へご相談されることを強くおすすめします。
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